気になる口臭の原因は?


胃が悪い・ニンニク料理などは一時的なこと

口臭というと、胃の調子が悪いとか、匂いの強いものを食べたからと考えがちです。しかし、胃と口をつなぐ食道は嚥下の時だけ開き、普通は閉じているので、胃の中の匂いが口から出ることはまずありません。アルコールやニンニク料理を飲食した翌日に口が臭いのは、匂いの成分が血液中に溶けて肺に運ばれ、呼気に混ざって出てくるためで、時間がたって血中濃度が薄まると、匂いは自然と消えていきます。

原因のほとんどは「歯周病」

口臭原因のほとんどは「歯周病」。30代後半以降では、およそ8割が歯周病になっています。口の中は新陳代謝が活発で細胞が絶えず入れ替わります。いらなくなった細胞(たんぱく質)を細菌が分解しますが、分解時に発生する揮発性硫化物が匂いの素になります。歯周病で口腔中に炎症があり不要な細胞が増えると、たんぱく質の分解量も増えるため、口臭が増大してしまうのです。口臭を抑えるには、まず歯周病かどうかをチェックし、歯周病であればそれを治すのが第一です。

唾液不足が原因の場合も

口臭を防ぐ大切な要素が「唾液」。唾液の殺菌力が口腔内の雑菌の繁殖を抑え、不要になった細胞も洗い流すのですが、分泌量が少なくなると殺菌力が落ちてしまいます。唾液の量を増やすには、よく噛むことが大切です。また、加齢や薬の影響などもありますが、最近ではストレスで唾液の分泌量が落ちてしまう人も増えていますので、ストレスの少ない規則正しい生活をすることも大切でしょう。

舌のケアも大切

もうひとつの口臭原因が舌の状態。舌の表面に舌苔(ぜったい)と呼ばれる白いコケのようなものがたくさん付着すると、匂いが出やすくなります。専用器具も売っていますが、割箸の先にガーゼを巻いたもので拭くことも出来ます。強引にゴシゴシやると舌の表面を傷つけ、味覚を損なうこともありますので、あまり強くこすらない様にしましょう。

  

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